親子関係・性格・ハック

性格は幼少時の親子関係で決定されるという主張をしばしば目にする。確かに過去に原因を求めることが一番受け入れやすいかもしれないが、過去に原因があるとすれば、それを今更変えられるワケでもないし、結局は意味がない分析だ。

親子関係が劣悪だったとしても、それが現在の性格的な問題に繋がるかどうかは、やっぱり本人次第だ。親のせいにしても問題の解決にはならない。

例え精神的な問題を抱えていたとしても、その問題を根本的に解決する必要性なんて全くないワケで、日々を何とか無事に過ごせれば良いだけだ。つまり、「ハック」の精神である。

まぁ「感情をハックしろ」というとSF小説のような言い回しだが、実際は多くの人が感情を人為的にハックする術を無意識に身に着けているものである。実際、気晴らしとか、気分転換、ストレス解消、癒しといった言葉は感情をハックすることの言い換えだ。

真面目な人間は鬱病になりやすいというが、それは結局、真面目な人間は「ハック」の精神を受け入れられないからだ。天才プログラマー達の「真面目に不真面目」の生き方こそが人生の極意なのだろう。
人生は「その場しのぎ」で何とかなる。というか、日本人好みな「根本的解決」なんてのは神様くらいしか出来ない所業。そう諦めた方が気が楽だ。まさに諸行無常の響きアリ。冷やし中華始めマシタ。

あ、「ハック」であって「ファック」じゃないよ。

追記

この話は、あくまで軽度に劣悪な親子関係や家庭のことを論じているのであり、深刻な問題の場合は話は異なる。例えば、近親相姦を強制するような親は絶対的な悪だ。絶対的な悪の存在の前に「心の持ち様」だとか「前向き思考」など無力である。

結局、子どもの人生は親によって左右されるのであり、個人の努力はその路線にうまく沿うがどうかに過ぎない。しかし、それでは余りにも虚しいので、私たちは自分達の能力や未来を過剰に評価したがる。それだけだ。