ゆとり×任天堂

ゆとり教育を批判しても任天堂は否定しない。あるいは国へ対する批判は許されるが、私企業を批判することは許されないと思い込んでいるのだろうか。いや、問題はそういうことではない。

本気で学力低下を憂うならば、氾濫する子ども向け娯楽を規制するところから始めれば良いはずだ*1。しかし、殆どの保護者たちはそれはしようとしない。つまり、実際は国家規模での学力水準の低下には何の関心もないということだ。自分の子どもだけが心配なのである。確かに自然な感情だ。子ども向け娯楽の市場がいつまで経っても縮小しないのは、つまりそういった娯楽が「自分の子ども以外」の子どもたちに対して負の効用を持つことをむしろ期待しているからである。

要するに売国奴的な下心でもって自分自身の利益を最大化しようとする保護者が多いのかもしれない、という話である。

*1:テレビゲームやマンガ自体を規制する必要はない。それは表現の自由に反する。ただ、年齢制限を設けて子どもたちが触れられないようにすれば良いだけの話だ。大きなお友達には何の被害も及ばない。