アメリカの保守派は親日派?
アメリカ合衆国における保守系シンクタンクの最右翼であるヘリテージ財団が毎年発表している「経済自由度指数」という指標がある。当指標は、その名前の通り、「国の経済がどの程度政府の干渉を受けていないか」を示したものだ。但し、今回の記事はそれほど経済問題とは関係していない。ちょっとした発見を報告するだけである。
ヘリテージ財団の公式Webサイトを眺めてみよう。すると右側の方に "CLICK HERE TO VIEW CHEAT" と書かれた地図のリンクがある。ここをクリックすると、経済自由度ごとに色分けされた世界地図が現れる*1。
そこで日本の周辺を見てみよう。何か違和感がないだろうか。樺太が日本と同じ色で塗られている点だ。良く見ると、北方四島も日本と同じ「70-79.9% の経済自由度」の色が塗られている。
一方で、現在の樺太と北方四島の事実上の支配国であるロシアは薄い青(50-59.9% の経済自由度)で塗られている。ところで樺太と北方四島がロシアから独立したという話は聞いたことがない。というか独立していない。もちろん、左記の地域はロシアから自治権が認められた自治領でもない。
つまり、ヘリテージ財団は樺太と北方四島を日本の領土とみなしているのだ。日本政府が返還が求めている北方四島はともかくとして、政府も返還を諦め、極右団体ですら返還を主張することが少ない樺太まで日本の領土と認めている。さすがはヘリテージ財団。アメリカ保守系の最右翼である。冷戦に勝利したとはいえ、かつての敵国に利するような真似は一切認めないということか。
ある意味、竹島や北方四島(ひいては樺太)を返還してもらいたければ、韓国やロシアといった事実上の支配国と直接交渉するよりも、アメリカ保守系の最右翼といえるような人々に根回しした方が手っ取り早いのかもしれない。但し、今さら樺太が戻ってきたところで日本人がそれを国土として認識できるかは甚だ疑問ではあるが*2。