フランスがダメなこれだけの理由
パリのイメージが先行しているのだろうか。フランスという国は、日本人にとって良いイメージがあるように見受けられる。試しに、「誰もが芸術と学問に親しみ、文化の洗練された民度の高い国」という評価を崩してみよう。
まず意外にも、大抵のフランス国民は規制に守られた農民か、労働組合に守られた肉体労働者ばかりだ。彼らは自分たちに有利な法律が守られさえすれば、お上に文句は言わない。
一方で自分たちが危機に陥ったときは暴動を起こすか、少なくても大規模デモかストライキを打つ。公務員や教師、医師、弁護士、鉄道会社のような公共に奉仕する人々ですら例外じゃない。芸術の都・パリが遠過ぎるせいもあって、全フランス国民が芸術に親しんでいるワケではないし、誰もがサルトルの著作を読んでいるワケではない（というか読めない）。大体、パリで芸術活動に勤しんでいるのは非フランス国籍の人が多いくらいだ。
マルセーユ地方に行けば生の魚介類を食べるし、下町風情溢れるイタリア気質も垣間見える。ここに至ってはフランス（パリ）とは雰囲気がまるで違うのだ。まぁ、フランス人はカエルが大好物だから、生魚くらいどってことないよね。
またフランスは、アメリカの暴政に異を唱える正義の味方に見えるかもしれない。しかし、その偽善的な発言とは裏腹に原爆持ってるし、原爆実験も行うし、それどころか世界中にミサイルや戦闘機といった武器を輸出している「死の商人」である。クルド人問題も、元を辿ればフランス（とイギリス様）に非があるし、労働力として歓迎しておきながら不景気になると元植民地の移民たちをクズ呼ばわりだ。
無論、誇り高く民度の高いフランス国民は、都合の悪い問題には「華麗にスルー」で対処するエスプリを見せる。浮世絵とポケモンで有名な日本国民も見習うが良い。
先進国だから IT技術も進んでいるのだろうと思ったら大間違い。彼らはインターネットがフランス文化を壊すとして消極的だったため、フランス語で読めるサイトは英語や日本語のサイトに大きく水をあけられている。Internet をアントルネとしか発音できないのだから仕方もない。ついでに、英語の IT 用語を逐一フランス語に訳すだなんてさすがに「伝統文化」を大切にするだけのことがありますね。「英単語の暗記と発音が苦手」という伝統文化ですが。
フランコフォニー*1なんてバカな寄り合いを開いている暇があったら、早くフランス語サイトを充実させたらどうだろう。まぁ、フランスの若者は英語サイトでも問題ないし、興味があるのは日本のアニメやら畳やらで、充実させる必要性もないのだが。
ついでに言えば、東京都知事のフランス語に対する発言*2は、ある意味で面白い。というのも、スイスで使われているフランス語はちゃんとした10進法で、80 もユィタント（huitante）という単語がある。この単語を逆輸入すれば良いのに、「伝統」にこだわるフランス官僚の連中がスイスのフランス語教育にダメ出ししてるっていうから目が当てられない。
「美」の同義語である花の都・パリも道端に馬糞が転がってるレベルだし。アイゴー韓国ですら同じことやったらケトンニョ祭りになるニダよ。
というワケで、以下は「もうフランスはダメかもしれない」の書き直し版。補足の方が長いのはご愛嬌。
国民観というのは、アメリカ型の七味唐辛子式とフランス型の一味唐辛子式がある。
一味唐辛子は、辛さの点で七味に勝るが、風味の点で劣る。このように、少数派という現実を認めなかったが故の「層の薄さ」が反動としてフランスに現れ始めている*3。
共産圏（というかソ連）を除いて世界第二位の超大国だったフランスも今は昔。EU の主導権は、「ネタに挑戦し続ける」が国是のドイツに握られてる感もありで、核保有国である事と国連の常任理事国であること以外に政治的特色がない。
国家の発展における実験*4もしてないし、名門グランゼコール卒業してないと人間扱いされないし*5、日本以上の官僚国家だし、その官僚たちは「伝統文化」にしか興味がないし、規制でガチガチだし*6、時代錯誤な暴動も起こるし、人種差別も露骨だし*7、どうしようもないじゃん。ついでに、男性の平均身長も白人のくせに低い。
フランス南部がセレブに人気なのが唯一の救いか。
